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忘れられない思い

歳をとったのか日記もループしてばかり。
それでも、その時々でどうしても記したいことがある。

今から12年前の師走、私は旧興門派八箇本山伊豆實成寺四十四世・曽根日包上人よりご本尊を書写して戴いた。
当時、まだ創価学会員であった私に、曽根猊下は何故ご本尊を書写して下さったのだろうか。
愚鈍な信心のため、いまもって不思議なご縁と思えてならない。
曽根猊下は「コピー本尊の配布は一切しておりません」とキッパリ語られ、創価学会始め、既に貫首のご本尊書写が無くなった安房妙本寺や富士妙蓮寺、本山との通用が無くなった正信会や顕正会、一部の檀家以外にはご本尊書者をしない、富士大石寺、京都要法寺、西山本門寺、北山本門寺、小泉久遠寺といった富士門流関連はもとより、「結縁の本尊」として鎌倉妙本寺の弘安三年のコピー本尊を配布する日蓮宗にも、ある意味批判的であられたのだろうか。

添状にはたった一度の出会いでの思いが込められていた。
自分は非活となっても、親族の手前上創価学会員として生涯を終えるんだろうと、半ば諦めていたところもあった。
そんな私の心を大きく揺さぶって下さった、ご本尊書写と添状であった。

その後、私は諸賢の手助けもあって、私とその家族のみだが、全員正式に創価学会を退会できた。

平成20年10月31日曽根猊下御遷化され、翌年3月に彰往考来氏と御本葬に参列させて戴いた。
その年の9月、故曽根猊下の一周忌を前に、興門派系僧侶の紹介もあって、曽根猊下より書写いただいたご本尊を板彫刻にし、文字部分に金箔を施した、所謂「板漫荼羅」に仕上げた。
故曽根猊下への思いを常住本尊とすることでご報恩にかえた。
紙幅のご本尊は、仮巻表層し桐箱に保管して、原則祥月命日の時のみお出ししている。

右に揮毫された平成一六年一二月甲申、左に揮毫いただいた私の名前。
私にとっては「一閻浮提総与」の本尊より、世界に一つの一期一縁のこのご本尊の方が遥かに価値を感じる。
曽根猊下御遷化後、田中猊下が末寺蓮慶寺との兼務の折、本山實成寺を護って下さった僧侶の方は、曽根猊下は多くのご本尊は残されなかったと話された。
確かに、本山實成寺にも曽根猊下のご本尊は無かった。

私が賜ったこのご本尊は、私が護持不能となった時、子孫が護持できないときは本山に護持をお願いしたいと思う。





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コメント

[C2588]

蒼い海さん、

ご高覧並びにコメントをありがとうございます。
蒼い海さんのような方にお読みいただき、望外の喜びです。
大震災はその意味でも非情な出来事でしたね。
次は首都圏の番です。
板漫荼羅だけけでなく、紙幅の御本尊・添書、またこれまで苦労して且つ支出をしてきた史資料も護れるよう努めたいと思います。

  • 2016-12-23 08:55
  • 管理者
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[C2587]

管理者様。とても心に残るお話ありがとうございました。あまりにもくだらない宗創や正信会、顕正会などのような宗教の話題ではなく、こうした心の琴線に触れるお話こそ、求められるものかと思います。このような温かいご僧侶様との出会い、交流は管理者様のご人徳がなければ、ご本尊様下符はなかったことでしょう。生涯忘れられない素晴らしいことですね。私はお話を伺っただけで、まさにその場に同席したかのような思いがいたします。思えば、世尊寺ご住職であられ、のちに北山の管主様になられたご僧侶様に、お手紙をお送りしたところ、達筆な墨字でお返事をいただきました。あまりの達筆さに、習字の先生に読んでいただきました。一介の信徒に、心温まるお手紙でした。まさにお人柄そのままでした。涙したことが偲ばれます。そのお手紙は大震災で失ってしまいましたが、ずっと心に残っております。ずっと先に、黄泉の国に行きましたら、直接、御礼申し上げたいと思います。管理者様、年末のあわただしい中、温かいお話ありがとうございました。
  • 2016-12-21 16:40
  • 蒼い海
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Author:冨士教学研究会 管理者
ブログ「冨士教学研究会 管理者のオワコン日記」へようこそ!
日蓮正宗・創価学会等の富士門流関連寺院・諸団体に関する議論は、池田大作氏の影響力低下と、諸賢の研究・考察・発表等によって、概ね結論はみえてきました。
それと同時に、冨士教学研究会の役割もほぼ終わりかけていると思います。
今後は、政治・宗教・社会等の問題を気ままに記してまいります。
更新頻度は特に定めません。皆さんも時間のあるときにのぞいてみてください。

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