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門流雑想-旧興門派本門宗経本-

本門宗経本
先の大戦での悲劇を、決して美談で終わらせてはならないことを、先の日記にて書かせていただいた。
今を生きる日本国民にとって、靖国神社は重要な施設ではある。しかし決してそこは個人の現世利益を願う祈願の場とは思えなかった。

戦争では男達は敵国に対して、殺戮を繰り返す大悪人となり、女性、特に母親達は悲しみの日々となる。
巻頭画像は戦前の本門宗(旧興門派)の経本の一つである。(初版明治40年)
その表紙には、「妙法蓮華経 方便品自我偈幷回向文」と書いてあるが、戦争を繰り返す現況を反映してか、実際には提婆達多品も入っている。

以前の日記にも書いたことがあるが、本門宗宗制によれば、本門宗の行法は題目を正行とし、方便品長行と寿量品を助行とするはずである。
しかし戦時下、殺戮を正義とする悪人と化した男どもと、悲観にくれる女性たちの救済の道を、悪人成仏と龍女成仏の説かれる提婆達多品にもとめたのであろうか。

そもそも興門派は勝劣派の一派であり、宗制にも行法としての表記の無い、迹門の提婆達多品をこの時期に採用する理由が他に見当たらない。
当時の宗教者に出来ることは、教義を捻じ曲げてでも、戦争を正当化し、それでいて人々の苦悩と向き合うという以外になかったのだろうか。

今は戦争ではない、しかし昨年来の天変地異と原発事故に外交問題と、先の見えない大きな課題が山積される。
同じ悲劇は繰り返さないかもしれないが、類する悲劇は今後も想定しうる現況ではないか。
政治家をはじめ人任せにせず、たとえ小さなことでも、自分は何ができるのか考えようと思う。



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コメント

[C1553]

愛国沙門さん、

御高覧並びにコメントをありがとうございます。
凶悪事件、被害者、そうですね、戦争以外でも考えなければならないことが多いですね。

しかも死刑を判決する裁判官よりも、執行の決済印を押す法務大臣よりも、死刑を執行する執行官をどう考えるのか。
戦争に徴兵された人が悪人であれば、凶悪犯といえども人を死に至らしめる行為を職務とする、執行官はどうなのか。

考えさせられますね。


  • 2012-11-25 08:57
  • 管理者
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[C1552]

此方の、お経本、寡聞にして見たことはありません。ところで提婆品と聞くと、所謂、日蓮宗の宗定法要では、女人成仏の部分を訓読し、大姉、信女の追善法要で読誦する場合が多いです。一つ疑問が有ります。私は未経験ですが、教誨師の各師で男性の、死刑判決を言い渡された、所謂、凶悪事件の加害者が執行された後、ご回向される際、提婆品を読誦されておられるのか。どなたか教えていただきたいです。人間は性善か性悪か。個人的意見ですが、私は、性悪説を取りたく思います。しかし、矛盾するようですが、一切衆生悉有仏性ですから、性善のようにも思えますが、これは世間、成仏は出世間、天台本覚論ですと性善説に因るように受け取れます。しかし日蓮大聖人は、一生成仏抄に、暗鏡を磨くように修行し、仏性乃至心の宝を明鏡のように磨くを、成仏と示されています。本より五逆罪を犯した大悪人も成仏させてあげたいです。勿論、被害者の御霊は当然、成仏されねばなりません。現在、毎日のように凶悪事件や轢き逃げ事件が起きています。オウムの死刑囚も生きています。悪人成仏とは何か、現代の法華経者は、これを真剣に考えねばならないでしょう。
  • 2012-11-24 23:35
  • 愛国沙門
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Author:冨士教学研究会 管理者
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日蓮正宗・創価学会等の富士門流関連寺院・諸団体に関する議論は、池田大作氏の影響力低下と、諸賢の研究・考察・発表等によって、概ね結論はみえてきました。
それと同時に、冨士教学研究会の役割もほぼ終わりかけていると思います。
今後は、政治・宗教・社会等の問題を気ままに記してまいります。
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